セミナーでお話したいこと

今週末開催の福岡スピマ「スペシャルプログラム」でお話させていただくことになっています。

 

そこで、先の三島スピマの失敗を受けて、今度は原稿をつくってみました!

でもね、きっと当日は、このとおりの流れにはならないと思うのです。

 

そこでしか湧いてこない言葉、その空間に集う方々からのご質問を受けながら、

ひとつひとつていねいに反応していく時間になればと、思っています。

 

ご質問も・・・わたしが何をお話するのか分からなければ、出てこないかもとも思い、

「お話したいこと」、ここにアップさせていただきます♪

 

当日、来れない方も、ここでお楽しみください。

 

 

テーマ: 『自分がクリアになる空間、創ってみませんか?』

 

●「きれいな空間をつくりましょう~」というお話では、ありません。
何せ、私は学生時代「のだめ」状態でしたから。

それでも生きていましたし、機能もしていました。
部屋がきたなくても死にません。

ですが、今思うと・・・
自分の部屋には寝るだけで、あまり寄り付いていなかったかもしれません。

どうやら、自分の部屋よりお気に入りの部屋があったようなんです。


●冬の寒い日、小学校から、手を帰ってくると、
トントントン、と、2階にある「リビング」に上がっていきます。

父の趣味で、「黄金色の絨毯」が敷き詰められ、「クリーム色の網模様の美しい厚手のレースカーテン」。

東・南・西からふんだんに光が差し込むその部屋は、「天国」のように明るく、あたたかで・・・。

ひとり、しばらくそこでうづくまっていると・・・
凍えた小さな体も、心も、自然に融けていき・・・「しあわせだなぁ」と思うのです。


●社会人になってからは、「Cafe」がわたしの憩いの場になりました。

営業をやっていましたので、雨の日も、風の日も毎日外回り。
その間、様々な喫茶店・Cafeにもぐりこんでは、かくまってもらっていました。

会社でも、家でもない・・・・第3の空間。

誰にも話しかけられない、わたしだけの空間で、
仕事したり、ぼーとしたり、考えをまとめたり・・・。

コーヒーや紅茶、シナモントースト・・・
やさしい微笑みとともに、今わたしに必要なものを差し出してくれる場所なのです。

この「ホッと一息できる空間」で、どんなに自分を取り戻したか・・・わかりません。


●自分がどうにもいっぱいいっぱいになってしまって、手負いの狼のごとく、

長野の高原の山小屋で、ひたすら家の中から四季の移り変わりを見つめていた時期がありました。

泣いたり、歌ったり、楽器を奏でたり・・・・大きな音をたてても気にしなくていい空間で、
自分を表現することの気持ちよさを知っていくようになります。


●わたしは、今まで各場面で、なんと「空間」に助けられてきたのでしょう。
場所はわたしにとって、とても大切です。

どの空間に身を置くかによって、こんなにも自分の中身が変化する・・・
「空間」ってなんだろう?って、考えるようになりました。


●国分寺から長野へ転勤することになったときに、やはりそうとう勇気必要だったのでしょうね。
「大丈夫よ、わたしたちいるから」と励ましてくれる家具(仙台箪笥の水屋・帳場箪笥)に

輿入れするかのように大枚を投じた私です。

信州の文化圏、知らない世界に飛び込んでいく中で、

家に帰ると懐かしいにおいのする空間が広がっていて・・・

異文化に適応するためには、ぜひとも必要な家具たちだったと思います。

宮家から嫁がれた和宮さまが、武家文化の江戸で、

京都の文化をにおわす調度品をしつらえなさったというお心も・・・分かるような気がするのです。
 
今、住んでいる埼玉の社宅も、外から見ると普通のマンションですが、

一歩家の中に入ると、どこかノスタルジックな空間・調度品が迎えてくれます。
 
アンティークはいいですよ・・・と言いたいのではなく、皆さんにとって心地よいものがあればいいんですね。

わたしにとって古いものというのは、わたしより長生きで、

キズやヨゴレも全て味になり、わたしが何をしでかしても大らかに包んでくれる・・・

「おじいちゃん、おばあちゃん」のような存在。

そして、時々、背筋が伸びて品格を思い出すような・・存在です。

ですから、つい、この家の住人たちに、外出するとき

「いってきます、じゃ、よろしくね」 と言ってしまいます。
 

●今、皆さんは何を視界に入れてらっしゃいますか?
 
もし、わたしの後ろに窓があり、その窓辺からみどりの木々や花々がのぞいていたら?
視界の隅に、背景に広がる色やものからのエネルギーが、知らぬうちに皆さんを癒していることでしょう。
 
目線の先に、安らぎがあると、人はそれだけで癒されます。
もし、空想することがめんどくさければ、

あなたの視力で認知できる色や、物を目線の先に配置してあげてください。
 
わたしも実際、窓辺の外のベランダに緑を配置し、その緑を透して外の世界が見れるようにしました。
ベランダがない窓辺には、窓の前に(部屋の中に)大きなポリシャスの鉢を置き、

窓辺のフォーカルポイントに。
 
観葉植物は、ほんとうにサポーターです。
部屋の中に緑色があるだけで、癒されますが、木々は生きてますからね。

とくに、植物は私たちが吐いたものを喜んで吸って、私たちに必要な酸素を提供してくれるという、

もっとも共生パートナーにふさわしい住人です。
 
小さい鉢は手間がかかりますから、お世話好きの方はいいですが、
わたしのように、自分のことでいっぱいいっぱいの方は、気がついたときに水遣りするだけでOKな、

大きな鉢のもの、乾燥に強いものを呼びましょう。
 
あなたにぴったりの種類がきっとあります。
 
そして、枯れたとしても、罪悪感を感じる必要はありません。
彼らは死ぬことをちっとも恐れていないのです。痛くも痒くもありません。

彼らの意識は、無限であることを理解しています。
体が変化することはあたりまえなのです。

彼らとの生活で彩ったあの一瞬が大事だったのであり、必要な仕事が終えたのでしょう。
また、彼らが必要になったとき、必ず現れてくれますので、ご安心を。
 
なによりも、みなさんが生き生きしていることが大切なので、
あなたが元気であればいいのです。

あなたの世界にあるものは、全てがあなたのサポーターです。

 

 

植物だけでなく、それと同じことが、電化製品にもいえます。

 

 ・冷水器=泉 (毎日汲みに行っていた泉)

 ・テレビ=窓 (病気だった私を楽しませてくれた絵)

 ・車=馬  (愛馬)

 ・食洗器=お手伝いさん
 
・・・脈々と守られている背景が見えてきます。想い出してきます・・・

 

嬉しかったときのこと、安心していたときのこと、しあわせだったときのこと、

すがすがしかったときのこと、自信に満ちていたときのこと。
 
空間は、自分の中心に戻してくれます。
そして、そこから、自分の新しい可能性にチャレンジしていくことを可能にしてくれます。

 

たとえ、うまくいかなかったり、傷ついてしまっても、ここに戻ることさえできれば、

また、何度でも再生する力を与えてくれます。

 

「元気になる」とは、「元の気になる」ということ。

本来の自分に戻れる環境さえ与えてあげれば、人はそれだけで、

アップしていく力をもっているのではないかとと思うんです。

 

 

●『空間を感じてみよう♪』

1、では、目を閉じてみましょう。
人間は視覚に頼った生き物、情報のインプットはどうしても目からが多いので、
その大きな窓、思い切って一度閉めてみましょうか。
 
2、大きな窓が閉められて、暗くなりましたね。
さぁ、困りました。大きな情報源が絶たれたとき、人間はそれでも情報をキャッチしようとがんばります。

そこで、俄然注目されるのが「耳」と「鼻」です。
 
3、この穴から、めいいっぱい情報を採ります。
音と、においで、自分が「Cafe」にいるのか、「教室」にいるのか、

はたまた「トイレ」にいるのか判断するだけの情報は採取できます。
 
4、じゃ、これで自分がいる場所が分かったからもう安心したわ、という方は、それでOKです。
でも、これだけでは十分じゃない方も、世の中にはたくさんいらっしゃいます。
 
5、その方は、肌からの情報をより重要視している方です。
「肌触り」=触覚で、周りで何が起こっているのか、判断しているんですね。
 
6、顔、腕、足元にあたる風の具合、部屋の湿度、温度、光の当たり具合・・・
目を閉じていても体に陽光が当たっているかどうかは、ちゃんと分かったりします。

 

7、「心地よい空間」というとき、この「肌触り感」が自分好みであることが重要です。
 
8、もうひとつ、「舌触り・噛み応え、喉ごし」も情報収集に大切な要素。


9、たとえば、いつも私が通っている「そば屋」さん。

う~ん、今日はつるっと喉越しがいいなぁ。だしがやわらかくておいしいいなぁと体の内部粘膜で感じるとき、

「おっ、今日の大将、集中しているな、調子がいいんだな」って、店の奥の厨房の様子も伺えます。

 

10、目を閉じている世界=見えない世界・・・ですが、

わたしたちは、目を除いた「四感」で、多くの情報を採取して、十分空間を体感しています。

 

11、自分好みの空間にしたいと思ったら、この中で、

ご自分がこだわる要素から手をつけるのもありだと思います。
 
12、においにこだわりがある方は、自分のお好きなアロマを焚く、

あるいは炭など気になるにおいを消す、風をとおす・・・など。
 
13、散らかっていても、ハエが飛んでいても、何かが腐っていても、こだわりがない方・・・

でも、自分の好きな音楽が耳から常に流れていないとダメ、という方は、音楽だけで十分「天国」。
 
14、モデルルームのような綺麗な空間より、人から見るとたとえボロボロのゴミのように見えても、

話しかけてくるようなストーリーいっぱいの家具がないと「さびしくてダメ!」という方もいるかもしれません。
 
15、あるいは、「窓から緑が見えている」と息が吸える~という方は、

ベランダや、窓辺につるしたり、目が触れるところに緑を配してみましょう。
 
16、窓ないのよねぇ、という方も、壁・天井・床のどこかに、

自分の心和む「フォーカルポイント」を配せばOKです。

 

※セミナー当日は、「模様替え事例写真」を、お配りする予定です♪