新しい家に引っ越すにあたって、
多くのモノを手放してきたわけですが、
その中での一番の大物が・・・我が家のシンボルでもあった
デンマークの『ラウンドテーブル&椅子』でした。
「石はいらないから、毎日使えるテーブルと椅子が欲しい!」
といって、エンゲージリングの代わりに求めたダイニングセットは
ハンス・ウェグナーのラウンドテーブルと名作椅子4脚・・・
まさに「清水の舞台から飛び降りる・・・」想いで向かい入れた、
思い入れのあるモノでした。
そろそろ結婚して20年、
ずっとそのセットと一緒に暮らしてきたわけで・・・
実際、このダイニングセットがわたしたちをここまで導いてきてくれて
これだけの大きな円卓だったからこそ、たくさんの方を招くことができて・・・
どれほど多くの方々が このテーブルを囲み、
この椅子に座りにいらしてくれたことか・・・
(おそらく500人は下らないと思うのです・・・ある意味、役目をやり切ったともいえるのかなぁ)
でも・・・
直径130㎝の円卓って・・・(でかすぎる)
椅子がテーブルの下に納まるタイプでもないので、合わせると2mの幅がとられてしまう(やばい)
今回新居として選んだ 小さな家の「細長い部屋」には、
どうしたって入らない・・・(どうしたものか・・・)
そんな時、母が円卓を預かってもいいと助け舟を出してくれたのです。
この大きな円卓と実家の長方形のテーブルを
シャッフルしてもいいと。
ほんとうにありがたい提案でしたね・・・ただ、
父が亡くなって3か月もたっていないのに
思い出の詰まった 使い慣れた家具を手放すのは、母にとってどうなのだろうと・・・
本音を改めて聴いてみると・・・
「お父さんの思い出がしみ込んでいるからこそ、見るとお父さんが座っていた姿を思い出してしまう。この機会に変えてみたいの。だって、40年間もずっと同じスタイルだったのよ。のんちゃん、わたしもね、イメチェンしたいの。けっこうワクワクしてるのよ」
そういって、母が電話口で明るく笑うのです・・・
彼女の「変化したい!」という湧き上がりのおかげで、
わたしは『ちいさな小屋に住む』という大きな夢を叶えることができたのでした。
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引っ越し後、実家へ様子を見に行ってみると・・・↓
おいおいおい・・・
我が家で使っていた時よりも似合っているんじゃない・・・?(笑)
テーブルも椅子も、それはそれは嬉しそうに
つやつやと輝いているではありませんか!
あぁ・・・
人もモノもいっしょなんだなぁって。
自分にあった場所に置かれて、いっぱい使ってもらうことが
いちばん輝きを放つことなんだなぁ・・・って思いましたね
こんな美しい光景を見られて、ほんとうに嬉しかった❤
きっと彼女には、わたしには見えていなかったこの光景が
すでに見えていたのでしょう
わが母ながら・・・すごい人だなぁ、と
自分がワクワクすることを決行することで
周りをも元気づける彼女のバイタリティー
今回のことで
彼女の「生きる力」をあらためて認識することができました。
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今となっては、やってよかったなぁと心底思いますが、
正直のところ 不安でしたね・・・
これまで一軒の家の中での家具のシャッフル(模様替え)は
さんざんやってきたものの・・・
浦和・東京・横浜と三県にまたがる大シャッフル大会なんて初めてのこと・・・
2か所引っ越しということで、必然的に引っ越しは2日がかりとなり・・・
時期が時期だけに、費用的にも大掛かりになり・・・
これだけ賭けて うまくいくの・・・!?
ほんとうにできるの・・・!?
終わってみるまで、
どうなるものかと・・・胃が痛かったです・笑
でも・・・
結果は、にじゅうまる💮
今は、このタイミングしかなかったんだなぁ・・・と。
1か月早くても、父を失った母の悲しみは癒えてなかったと思うし・・・
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1月21日・・・あの関東大雪の前夜、父は逝きました。
「オーナーが帰任されるので、あと3か月で出てください」と
家の管理会社から知らせが入ったのが22日。
父が亡くなった翌日でした・・・(それも娘の受験日当日で大雪の日)
あの当時は、何もかもが重なって
どういうタイミングなんだ!と空を仰いでいたけれど・・・
今から思うと・・・
すべてが天の采配だったのだなぁと・・・感じます
父が空に上がったことで、可能になった「作戦」だったんだと・・・
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幼少期、父主導で子ども部屋の「模様替え」をよくやりました。
父か決まって言う号令は「大作戦やるぞ!」というもので・・・
節目ごとの我が家の一大イベント!
わたしたちは、父を隊長に まるでゲームのように
自分たちの部屋を 夢中になって「模様替え」していましたっけ・・・
父は作戦には口をはさまず、配置を考えるのはわたしたちに任されていて
「今回は2段ベットを崩して、ここに置こう」とか、
「真ん中にベット置いて、2つに部屋を区切ってみよう」とか・・・
あらゆる配置、目線を変えて思考する、身体全体を使って動かしてみるダメならまた動かしてみる・・
・・・いいトレーニングになっていたんじゃないかなと思います
奇抜なアイディアが出てくると、
父も喜んで・・・一緒に動かしてくれてました・・・
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空の父から見れば、浦和から横浜へ、横浜から東京へ・・・とテーブルを動かすくらい
ちょっと部屋と部屋の間を動かす程度のことなのでしょう・笑
「さぁ、大作戦やろう!」
今から思うと、今回の大掛かりな引っ越し劇も
父からの「号令」だったのかもしれません
その証拠に、引っ越し予定日の2日間とも雨予報・・・
それも「暴風雨」の予報だったのに
・・・作戦決行時には見事に「くもり」。
毎度 天気で困ったことはないわたしだけど・・・
あらためて、もう今後は「天気のことで心配しなくてもいいんだよ」と
確認できたように思います。
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もう、何も怖くない。
これを手放せたのだから・・・
手放せないと思っていた「思い入れ」を手放せたことは
わたしにとっては 大きな大きな手放し。
これからは、もっとちいさな家にだって住めるし、どんな家も可能なんだと・・・
手放したことで可能となった「自分の可能性」に 目の前が明るくなります。
・・・隊長!ありがとうございました。
おかげさまで、作戦は大成功でしたよ!
お母さんも、わたしたちも
今、笑顔でいっぱいです・・・❤
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モノにも人にも、居場所があります。
喜んで使ってもらえる場所が、きっとどこかにあるんだと 感じています・・・♪
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ikuyo (金曜日, 01 6月 2018 10:24)
のりこさんのstoryに
感動しています。
そしてなんといっても
あの大切なテーブルが
お母様のお部屋で輝いていますね。
素敵です。びっくり❗️
そしてのりこさんのお部屋も
素敵です。
最新版の部屋写真をみて
ドアから廊下の雰囲気も
床も壁も素敵
雰囲気がありますね。
憧れます。
私もそろそろ自分を表現したい
そう感じた朝でした。
はぁ~私はやっぱり
のりこさんの世界が好き。
noriko♪ (金曜日, 01 6月 2018 19:45)
ありがとう~!!! ikuyo様
廊下にぬける雰囲気・・・わかってくれますか・笑
実はわたしもひそかにお気に入りの部分なのです♪
この何とも言えないところを共感しあえるikuyoさんの存在に、きゅ~っと来ますね❤
曲がりくねった細~い廊下が・・・どこか産道のようでもあり、
いつも素足で通りぬけるだけで、擦れる感じが気持ちがいい・・・
釘打ちNGの物件で、代わりに壁にピクチャーレールが取り付けてあるんですが・・・
今、そこから吊り下げるワイヤーやフックなどのパーツをもうちょっと取り寄せているところです。
(ピクチャーレールってわたし初めてで、どんなもんだろ?とまずは2つだけ試しに買ってみたらいい感じなので♪)
収納スペースが少ないこともあり、
この壁を荷物かけ兼ディスプレイスペースにしようかなと思ってます❤
hitomi (月曜日, 04 6月 2018 21:53)
のりこさん、随分ご無沙汰してしまいました・・・
お父様が他界され、続いてお引越しと色々な事が続いていたのですね。
小さなお家も、のりこさんの手に掛かると、なんて素敵なんでしょう!!
ご実家のお写真を見て、これまた素敵なお家!!
親世代の年齢の方で、素敵に暮らしている方を見つけると、本当に素敵だなあって思います。
のりこさんのインテリア観はお母様から受け継いだところも多かったのかしら・・
私ものりこさんの世界がとっても好きです。
きれいに整っているのに、何故か温かみがあってほっこりしてしまう。
気持ちのいい空気感があって時間が経つのをわすれてしまう。
これって、のりこさんという人柄と同じですね。
いつかのりこさんに自宅を素敵空間にして頂きたいと妄想・・・
ブログを見て、嬉しくなってコメントしました。
noriko♪ (水曜日, 06 6月 2018)
コメント欄にhitomiさんのお名前を見つけて、
思わずわたしも嬉しくなっちゃいましたよ・・・❤
そうですね・・・
インテリア観やモノへの審美眼は、母方からの流れを感じています。
空間認識に関しては、きっと父から鍛えられたものなのでしょう・・・
もともと両親ともに「家」のことが大好きで、父は亡くなる直前まで
母がひらめくと、「いいね!すぐやってみよう」と言って
深夜でも一緒になって家具の配置換えや模様替えをしていたそうです。
「家をしつらえる楽しさ」を知ることができたのは、
きっとそんな二人の姿を見て育ったからなんじゃないかなって・笑